ヴァータ(風のエネルギー)は、体内のあらゆる「動き」と「空間」を司り、スロータスの機能において最も重要な役割を果たします。
スロータスの形成: 体内にある大小さまざまなスロータスは、ヴァータの働きによって作り出されます。
物質の運搬: ヴァータは、消化された栄養液(プラサーダ)や老廃物(マラ)を各スロータスを通じて全身へ運ぶ駆動力を提供します。
乱れの影響(逆流と拡散):
生理的欲求を無理に抑えると、ヴァータの流れが「逆流(ウダーヴァルタ)」し、スロータスを阻害して腹部膨満や頭痛を引き起こします。また、ヴァータの迅速性により、増悪したドーシャが本来の座からスロータスを通じて全身へ「拡散(プラサーラ)」し、病気の原因となります。
ピッタ(火のエネルギー)は、主に代謝や消化を司り、スロータス内での物質の「変換」に関与します。
座と代謝: ピッタの主座である胃や小腸のスロータス(アンナバハ・スロータス)において、パチャカ・ピッタが食物を栄養液へと変換します。
熱の分配: 血液の経路(ラクタバハ・スロータス)を通じて熱を全身に運び、体温を維持します。
乱れの影響(炎症と汚染):
ピッタが増悪すると、スロータス内に「灼熱感」が生じたり、血液が汚染されたりします。これにより、皮膚の経路を通じてニキビや炎症などの肌トラブルが表面化します。
カパ(水のエネルギー)は、身体の構造を維持し、スロータスに「潤い」と「滑らかさ」を与えます。
保護と潤滑: 胃粘膜(クレダカ・カパ)や関節(シュレーシャカ・カパ)などのスロータスにおいて、組織を摩擦や乾燥から保護する役割を担います。
乱れの影響(閉塞と停滞): カパが過剰になると、その重性や粘着性によってスロータスに「コーティング(ウパレパ)」を施したような状態になり、通り道を塞いでしまいます(閉塞:サンガ)。
具体的な症状:
肺の経路(アヴァランバカ・カパ)で閉塞が起きると、咳や痰、呼吸困難が生じ、
脂肪の経路(メーダバハ・スロータス)が塞がれると肥満や糖尿病の原因となります。